今回は、清澄白河駅の近くにある、江東区深川江戸資料館を訪ねます。
元々は、徳川家康公の求めに応じた雄誉霊巌上人により日本橋付近の霊巌島に創建されたお寺ですが、明暦の大火により霊巌寺が延焼し、その後、江戸の火事対策のために、霊巌寺に因んで霊巌島と名付けられた元の場所から深川に移されています。
境内には、江戸六地蔵の第5番目とされる丈六の地蔵菩薩坐像をが安置されていますが、寛政の改革で有名な松平定信公の墓もあり、都指定の史跡として指定されています。
また、今の霊巌寺がある近辺を「白河」と呼ぶのは、陸奥白河藩藩主である松平定信公の墓があることに由来しています。
元の地名では霊巌島、今の地名では清澄白河と当時の影響力を感じます。山門の建て替え工事が済み、深川を代表しそうな立派な門が建てられました。
設計 : 清水建設
規模 : 建築面積51.81m2 地上1階
構造 : 木造
竣工 : 2024年3月
近江三井寺の不動堂住職期妙の夢の中に本尊の不動尊像が現れ「手助けをしたいので江戸に連れて行くように」とお告げがありました。霊巖寺の工事の中、お堂を建てて安置したところ、工事も順調に進み、後に不動寺に安置され上人から『出世不動』と命名されました。関東大震災後、長専院と合併し、以来「深川の出世不動」として広く信仰を集め親しまれています。
深川江戸資料館は、江戸時代の生活や文化を体験できる博物館です。館内には、江戸の町並みを再現した展示があり、当時の暮らしを感じることができます。また、季節ごとのイベントやワークショップも開催されており、江戸の歴史や文化を楽しく学ぶことができます。
江東区深川江戸資料館は、江戸時代に関する資料等を展示及び収集、保存するとともに、区民の集会の場を提供することにより、文化の振興と向上を図るために設置された施設です。
江戸時代末(天保年間)の深川佐賀町の町並みを実物大で再現しており、一日の移り変わりが音響・照明などで情景演出されるほか、お店や長屋に実際に上がって生活用具などに触れられる「体感型」の展示室に加え、小劇場とレクホールを備えた文化施設としての機能も担っています。(資料館の解説より)
深川江戸資料館は、江戸時代末期、天保年間頃の深川佐賀町の町並みを想定復元した「情景再現、生活再現展示」です。
町並みには、表通りの大店と白壁の土蔵、船宿のたたずまい、そして猪牙舟の浮かぶ掘割には火の見やぐらが影を落としています。一歩路地を入れば長屋が並び、そこには庶民の暮らしがあります。
時代や場所だけでなく、そこに住む人々の家族構成や職業、年齢までを細かく設定し、それぞれの暮らしぶりにあった生活用品を展示してあります。
この猫は江戸の町並みの案内役で「実助(まめすけ)」という名前の猫です。
その正体は猫型ロボットで、実はセンサーがついていて入場者を感知して、眼を開ける、身体を起こす、右前足をあげる、尻尾をあげる、横を向く、鳴く、顔を戻す、尻尾を下げる、伏せるといった各動作を、節度をつけて活発に行う実助です。
明日は、常設展示の江戸深川の町に入ります。