販売業者とのやり取りは平行線をたどっていました。
こちらが知りたいのは、
「本当に広告どおりの商品なのか」
ということです。
ところが返ってくる返事は、配送費や返送料、返金額の話ばかりでした。
私は少し考えました。
もしかすると、私自身の理解不足なのかもしれない。
遠近両用や自動調整という機能について、私が正しく理解していないだけなのかもしれない。

ケースには、中国語で「ブルーライトカット、インテリジェントズーム。1つのレンズですべてに対応」と書かれているが、同封の眼鏡には、その性能や品質がない
そう思い、近くの眼科医院で相談してみることにしました。
もちろん、正式な鑑定をお願いしたわけではありません。
診察の機会に、この眼鏡について尋ねてみたのです。
すると、思いがけない説明を受けました。
先生のお話では、この眼鏡は広告に書かれているような特殊な機能を持つものではなく、一般的な老眼鏡として見受けられるとのことでした。
私は少なからず驚きました。
広告では、
「遠近両用」
「スマートズーム技術」
「100~700度自動調整」
といった言葉が並んでいました。
そのため私は、通常の老眼鏡とは異なる何らかの機能を備えた商品だと理解していたのです。
もちろん、医療機関で商品性能を正式に判定したわけではありません。
しかし、専門家から説明を受けたことで、私が抱いていた疑問はさらに大きくなりました。
一方で、販売業者からは依然として広告内容を裏付ける説明や資料は示されませんでした。
「鯖江製」であることを示す資料もありません。
「遠近両用」や「自動調整機能」を説明する資料もありません。
ただ返金額の提示だけが続いていました。
この頃になると、私は単なる商品トラブルではなく、広告表示そのものに問題があるのではないかと考えるようになりました。
そして、やり取りの記録や広告画面の保存、配送ラベルの保管など、少しずつ証拠を整理し始めました。
後になって振り返ると、この時の判断が大きかったと思います。
消費者トラブルでは、「おかしい」と感じた時に証拠を残しておくことが何より大切だからです。
私は次の行動に移ることを決めました。
購入代金を支払った楽天カードへ相談してみようと思ったのです。
しかし、その後の手続きは想像以上に時間がかかるものでした。
(つづく)