映画「告白」と「あんのこと」

先週、今週と映画を観ました。

 

「告白 コンフェッション」、物語は、大学山岳部のOBで親友の浅井(生田斗真)とジヨン(ヤン・イクチュン)が、16年前の大学卒業登山中に行方不明となり事故死とされた同級生・西田さゆりの17回忌の慰霊登山に出かけた際に始まります。猛吹雪で遭難し、脚に大怪我を負ったジヨンは自分の死を確信して16年前にさゆりを殺害したと浅井に告白します。自身の罪に苦しんできたジヨンは告白後に安堵しますが、直後に山小屋が現れて2人は命を取り留めます。親友の最期の告白を聞いてしまった浅井と、うっかり告白してしまったジヨンの間に気まずく不穏な空気が流れる中、救助隊の到着を待つことになります。逆転・逆転の展開での74分のスリラー&ホラーです。

 

「あんのこと」(2024)は、河合優実演じる主人公・杏の物語です。杏は母親から暴力を受け、売春に強いられるという過酷な人生を歩んできた21歳の女性で、その絶望が全身から滲み出ています。コロナ禍を背景に、街の寂寥感が強調され、現実社会の複雑さが描かれます。佐藤二朗が演じる刑事と稲垣吾郎が演じる週刊誌記者の存在が、善悪の二元論を超えた人間の多面性を示します。社会のセーフティネットやセカンドチャンスの重要性が強調され、監督の入江悠はは、ある少女の人生をつづった2020年6月の新聞記事に着想を得て撮りあげた人間ドラマ。底辺で必死に生きる人々を描くことに注力しています。