深川近辺を歩く(1 深川不動堂)

回は、門前仲町近辺を歩きます。前のご紹介した「深川 伊勢屋」の横の成田山の門をくぐり「成田山 深川不動堂」に向かいます。

成田山 東京別院 深川不動堂は、江戸時代のはじめ、歌舞伎役者の市川團十郎不動明王が登場する芝居を打ったことなどにより、成田山不動明王を拝観したいという気運が江戸っ子たちのあいだで高ま利、これを受けて、元禄16年(1703年)、1回目の成田不動の「出開帳」(現代風にいえば「秘仏特別公開」)が富岡八幡宮別当・永代寺で開かれました。これが深川不動堂の始まりです。江戸における成田不動の出開帳は安政3年(1856年)まで、江戸時代を通じて12回行われたが、そのうち1回を除いて深川永代寺が会場となりました

 

永代寺は明治維新後、神仏分離令により廃寺となり、旧境内は深川公園となりました。しかし不動尊信仰は止むことがなく、明治11年1878年)に現在の場所に成田不動の分霊を祀り、「深川不動堂」として存続することが東京府により認められました。なお、地名「門前仲町」は「永代寺の門前町」という意味です。

 

下町情緒残す門前仲町。大きな朱色の赤門から約150m続く参道には、名物深川めし和雑貨、甘味処などレトロな店が並びます。毎月1日、15日、28日に開かれる縁日は多くの露店が並び、多くの人でにぎわいます。

 

本堂にある外壁には、梵字不動明王真言)を散りばめてあり、開創310年を期に平成23年(2011年)に完成しました。