俳人で有名な松尾芭蕉を訪ねてみたいと思います。江東区の芭蕉記念館に向かいます。都営地下鉄の「森下駅」で下車します。
駅の構内にも、松尾芭蕉の絵が飾られいます。
松尾芭蕉は、延宝8年(1680年)それまでの宗匠生活を捨てて江戸日本橋から深川の草庵に移り住みました。そして、この庵を拠点に新しい俳諧活動を展開し、多くの名句や『おくのほそ道』などの紀行文を残しています。この草庵は、門人から贈られた芭蕉の株が生い茂ったところから「芭蕉庵」と呼ばれ、芭蕉没後、武家屋敷内に取り込まれて保存されましたが、幕末から明治にかけて消失しました。
大正6年(1917年)9月の台風の高潮の後、常盤一丁目から「芭蕉遺愛の石の蛙」(伝)が出土し、同10年に東京府は、この地を「芭蕉翁古池の跡」と指定しました。江東区は、このゆかりの地に、松尾芭蕉の業績を顕彰するため、昭和56年(1981年)4月19日に芭蕉記念館を、平成7年(1995年)4月6日に隅田川と小名木川に隣接する地に芭蕉記念館分館を開館しました。
2Fの展示室では、9/8まで松尾芭蕉生誕380年記念特別展「松尾芭蕉~その作品と生涯~」が開かれていました。
令和6年(2024)は松尾芭蕉が誕生して380年の節目の年にあたります。これを記念して芭蕉記念館では、改めて松尾芭蕉の生涯を振り返るとともに残された数々の作品の魅力に触れる特別展を開催。芭蕉記念館が所在する江東区・深川は、芭蕉がその後半生を過ごし、「おくのほそ道」などの名作を生み出す拠点となった深川芭蕉庵がありました。これにちなみ本展では、芭蕉と深川、深川とゆかりある作品を中心に、その生涯を芭蕉の名作とともに紹介していました。
芭蕉記念館の常設展示では、俳聖・松尾芭蕉について、パネルなどにより、わかりやすく展示しています。
「芭蕉遺愛の石の蛙」(伝)は、大正6年(1917)9月の台風の高潮の後、常盤一丁目から出土したものです。同10年に東京府は、この地を「芭蕉翁古池の跡」と指定しました。現在は芭蕉稲荷神社が祀られています。
芭蕉の句に詠まれた草木が植えられており、四季折々の草花を楽しむことができます。築山には、芭蕉庵を模した祠と芭蕉像があります。また、園内には句碑3基があります。